NVIDIAは電気羊の夢を見るか?

こんにちは。

倉持建設工業、東京オフィスの山崎です。

噂レベルでは聞いていましたが、すごいニュースが入ってきました。



ソフトバンクは評価額約4.2兆円のArm株売却で利益確保か、売却先のNVIDIAはCPU/GPUの超ビッグプレーヤーに


当時評価額の100倍の値段で買ったARMを、さらに一兆円釣り上げて売却するのですから、孫さんの手腕は空恐ろしいものがあります。

しかし、ほとんどの人は、このNVIDIAという企業を知らないのではないでしょうか?僕はよく知っています。僕らは、というべきでしょうか。

NVIDIAは、PCゲームをしている人間なら常識的に知っている企業だからです。

え?

だとしたらなんで山崎が知っているの?と不思議に思う人もいるでしょう。

僕は20代のころ、廃人レベルのネトゲゲーマーでした(えー)。

僕と仕事している人は、こいつ異常にチャット早いな、と思ったことがあると思うのですが、20代のころ僕が学んだのは、チャットは秒で終わらせないと死ぬ、ということです。

あと、ビデオ会議などを切り盛りしているのをみて、やっぱこの人ITとか詳しいんだな、と思っているでしょうが、ボイチャはネトゲでは常識以前のスキルです。


まぁそんな僕の黒歴史の話はどうでもいいんですが(お前が始めたんだよ)、このNVIDIAという会社はGPUを作っている会社です。グラフィックボードと言えばおわかりでしょうか?

僕らはグラボグラボと言いますが、GPUはパソコンで3D映像を処理することに長けた集積回路で、グラボに乗っています。

とはいえ、3Dゲームをしない一般ユーザには無用の長物。ふつう、このGPUは、グラフィックチップという形で、CPUに間借りさせてもらってる存在です。

なので、NVIDIAはIntelなどと比べれば、どちらかと言えばマイナーな存在、だった、のです。

えー、そんな会社がなんでARM買収できるのーと思ったあなた。それは時代が変わったからです。ある世界では、超高性能でなるべく安価な3D映像処理をするための集積回路が求められています。

ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems,先進運転支援システム)、つまり自動運転の世界では。


当時、星の数ほど自動運転車ベンチャーがひしめき合っていた時代、彼らの悩みはCPUが高価なことでした。

自動運転車は、なんといってもセンサーやカメラ類が技術的な肝になります。というか、あれはほぼ人間を乗せて移動する映像処理装置です。多くのセンサー類を搭載するため、CPUが高額になってしまうのです。

そこで目を付けられたのが、ゲーミングPCで利用されるGPUでした。誰もが常識的に、大手のメーカーのCPUのほうが性能がいいと思っていた時代、試してみたら、GPUのほうが安価で性能も各段によかったのです。

これは、当時はコロンブスの卵でした(よく考えたら当たり前ですが、当時は思いつきもしなかった)。

そうなると、GPUメーカーには次々と注文が舞い込んできました。自動運転車をきっかけに、GPUの有用性が広く知られるようになると、AIの画像認識処理にもひっぱりだこになり、もはや先端技術開発に、高度なGPUは欠かせなくなりました。

NVIDIAの2015年あたりの株価の伸びはまじでエグイです。

そのNVIDIAが、スマホ向けCPUでは90%のシェアを誇る、ARMを買収することになれば。。。

ギーク(PCおたくのこと)のおもちゃだと思われていたNIVIDIAが、世界の集積回路市場を席捲しようとしているのです。



東京オフィスからは以上です。

コメント