あの素晴らしい時代に戻るのは無理だし、そんな時代は多分なかった

こんにちは。

倉持建設工業、東京オフィスの山﨑です。

日本という国は、少子高齢化と人口減少が同時に起きるという世界最初の国になっておりまして、今後確実に経済は衰退します。高度経済成長と呼ばれた人口ボーナス(人が増えているとき)は経済は成長して当たり前なのですが、人口オーナス(人が減っているとき)は経済は衰退して当たり前です。人口上昇とGDPの伸びはほぼ正の相関関係があります。

これは、根性や創意工夫でなんとかなる問題ではありません。ただ、長いスパンで見れば、地球全体が少子高齢化と人口減少の問題に悩まされるようになるはずです。WHOによれば、地球の人口は100億前後で頭打ちします。どの国でもそうですが、豊かな国になるほど少子化が進む傾向があるからです。そういう意味では、日本は世界の先端を行っています。

いずれにしても、僕たちには、今後ドイツやインド、インドネシアにGDPで抜かれる、「衰退していくかつての大国」で生きていく覚悟が必要です。

しかし、それは何も悪いことではありません。日本の物価はかつては世界から見ても割高でしたが、今では高品質なサービスは維持しながら、世界基準では物価がめちゃくちゃ安いので、コロナ前は世界中から多くの観光客が日本にやってきていました。

経済が衰退しても、これまで育んだ文化や伝統が消えてなくなるわけではありません。先人が残してくれた文化や伝統は、僕たちにとって貴重な財産です。経済が衰退していくからこそ、IT化などで効率を上げることはもちろん重要ですが、一見非効率な文化や伝統をきちんと残していくことも重要だと思います。時間だけは、お金では買えないからです。

また、保育や介護の技術やIT化などは、世界に輸出できる可能性があります。少子化では保育現場の人手不足が深刻になり、何らかの技術革新は必須です。介護の現場は逆の意味で人手不足であり、こちらも解決するには技術革新が必要でしょう。そういった知見をいち早く得ることになるわけですから、将来の日本の代表的な輸出産業になっている可能性もあります。

日本の雪質は世界一だと言われています。高度経済成長期に道や施設を整備したおかけで、日本のリゾート地は設備がまるっと保存されたまま眠ったままのところが多くあります。海も、川も、山も楽しめて、都市部が近く食事が美味しく、サービスもよく、治安が完璧だという、観光地としてはうってつけの国が日本なのです。日本の観光産業もまた、重要な輸出産業となっていくはずです。

そして一番大事なことは、世界で戦える人材になることだと思います。世界で戦える人材、というのは何も世界に出ていって戦わなくてもいいのですが(戦ってもいい)、これだけグローバル化が進むと、世界という規模で人材が流動化します。コロナで今は一時的に世界が閉じていますが、こんなことは長くは続きません。必ず世界は、今度はより強固に連携し、交流を増やしていくことでしょう(たとえば検疫システムや感染者の隔離ルールや感染者情報の共有など、世界の情報の交流はむしろより進んできています)。

そういう時代にあっては、かつての日本に海外の安価な食品や材料が流入してデフレになったように、世界基準で評価される人材評価に置いては、相対的にあなたの価値が下がってしまうかもしれません。

しかし、それは上がる可能性もあるということです。

多くの人と同じことをするのはやめましょう。それは多くの人と一緒に死んでいく未来です。

足を引っ張るのが好きなそういう人々があなたに色々言うかもしれません。そんなことをしても無駄だとか、何で皆んなと同じことをしないんだとか、自分が特別な人間だとでも思っているのかとか。

努力に無駄はありません。中途半端な努力で、努力を自分で無駄にしているだけです。

これからは組織の力が衰退し、個人の時代になるでしょう。どんなに大きな会社にいようと、日本の会社で安心安泰な会社は一社もありません。一社もです。トヨタすら10年後はわかりません。

どんな時代になっても時代のせいには出来ません。個人の力をつけることだけが、あなたやあなたの家族を守る唯一の方法だと思います。


東京オフィス(青森寒っ)からは以上です。

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