こんにちは。
倉持建設工業、東京オフィスの山﨑です。
昨夜うちの専務と話をしていて「前に山﨑さんに『何でも出来る人間は何にもできない』と言われたように、何かに特化した人材育成をしていきたいと思います」と言われのたですが、そんなことを言った覚えがまったくありません。
#言ったことはよく忘れる
第一次産業(農業や漁業など)とか第二次産業(製造業や建設業など)とか学校で習いますが、今殆どの人(71.9%, 2015年時点)は第三次産業と呼ばれるサービス業で働いています。
この割合は昭和初期では30%くらいでした。
平成初期でも59%程度でした。
この15年程度で1割以上の人が他産業からサービス業に移動していて、今後もこの傾向は続くと考えれられます。
第一次産業は減る一方。第二次産業はやや増えていますが、サービス業ほどではありません。
これは先進国ならどこでも起こっている現象で、農業が機械化する中、農業従事者が減って、製造業が増えていくのが1960年代くらいまでに起こったことで、その後人口が増えて豊かになってくると、どんどんサービス業が増えてきているのが今。
今は更に第二次産業から情報通信の方に人が流れているので、情報通信を第四次産業と呼ぶ人もいます。個人的には、情報通信は第二次産業のような気がしますが。
これからの高齢化と人口減少時代、一番割を食うのは第三次産業です。高齢化と人口減少下では総需要がどうしても減少するので、サービス業に支払われるお金が減っていきます。
もちろん輸出産業は別ですが、日本のGDPに占める輸出の割合は20%行きません。国民一人あたりの輸出額では世界117位という、内需国家なのです。
この内需が細りますので、サービス業への圧迫は凄まじいでしょう。飲食店などは相当厳しいです。もちろん介護や医療など人材が不足している分野もあります。しかしそういった分野で給与が上がることはないでしょう。
第三次産業で有望なのは観光業、旅客輸送業です。早くコロナが終わってくれるのを期待しましょう。
前置きが滅茶苦茶長くなりましたが、僕が建設業(第二次産業)に居る理由はこれが大きいです。今のところ海外で仕事する予定がないので、僕としては日本国内でなんとかやっていきたいわけですが、サービス業、例えば普通の会社勤めのサラリーマンであと30年安泰かと言われれば、絶対に無理だと思います。
昔ほど給与は上がりませんし、社会保険料は3倍くらいになってまだ上がるでしょうから、相対的に滅茶苦茶しんどいと思います。
何より、ホワイトカラーと言えば聞こえはいいですが、専門分野のないゼネラリストはこれからの時代は厳しいです。
これまでは一つの会社(あるいは業界)で一生勤め上げることが重要でしたから、どんな部署に行っても働けるゼネラリストはそれなりに合理的でしたが、これからの時代、「誰でもできること(代わりがいること)」に高い給与を支払うことができる会社はないでしょう。
コロナの影響で、多くの会社が、オフィスやホワイトワーカーの給与などの固定費が、実は見直し可能であることに気づいてしまったことも、今後サラリーマンには厳しい事態になりそうです。
「どこに行ってもだれとでも働ける」ということは、「何でもできる」ということではありません。
「この人にしか出来ないことがある」ということです。
専門技術を学びましょう。芸は身を助くと昔から言いますが、今後の時代、これは殊更重要になってくると思います。
東京オフィス(全身筋肉痛)からは以上です。
コメント
コメントを投稿