潔く死んだら意味がない

こんにちは。
倉持建設工業、東京オフィスの山崎です。

トランプ大統領とバイデン元副大統領の対決は、結果的にはバイデン氏が290の選挙人を獲得し、また歴代最高の得票数で次期大統領に選出されました。
トランプ大統領は、僕がブログを書いている現在、敗北宣言をしておらず、「不正がなければ大差で勝利していた」などと言って、何とか政権の座にしがみつこうとしています。
これが「潔くない」という評価になっているのですが、潔いということが美麗であるかのように言われることには違和感があります。


ホワイトハウスの主人が入れ替わるとき、4000人とも言われるスタッフも総入れ替えとなります。
これは、日本の霞が関とは全く違ったシステムで、政権交代が起きれば基本的にスタッフはすべて入れ替えになるのです。
4000人のスタッフは、1月から職を失います。
トランプ大統領にそういう意向はないでしょうが、自分が何かすることで、少しでもこの4000人の生活を守ることができるなら、できることはすべてするというのも、一つの考え方ではないでしょうか?

日本では引き際の美学として、潔さが求められることがしばしばありますが、それは赤の他人の都合であって、自分や、自分が守りたいものについては度外視されています。
もちろん戦略的に、今回潔く引いて次回のために力を温存しよう、というのはあり得ます。しかしトランプ大統領のように、次がない立場であれば、打てる手はすべて打つというのは、個人としては真っ当なことではないかと思います。
それで共和党の評判が落ちたとして、次がないトランプ氏には関係がないのですから。

これでトランプ氏が、民主党のオバマ元大統領のような、党の重鎮として君臨する未来はなくなりましたが、もともとトランプ氏はそんなこと望んでいないでしょうから、彼にダメージがあるわけでもありません。

僕個人としては、トランプ大統領について、好意的ではありませんが、トランプ大統領が潔くないとして批判するのは違うと思うのです。

潔さは言い訳です。
潔いオレ格好いい、引き際知ってるオレ格好いいというのは、言い訳に過ぎません。

時には泥水を啜っても、叱られても、罵られても、笑われても、叩かれても、歯を食いしばり、砂を掴んで立ち上がらなければならないときがあります。

唯唯諾々と流れに従うのはやめましょう。
空気を読むのはやめましょう。
跪いて、嵐が過ぎるのを待つのはやめましょう。
あなたに何かを強いる人たちが、10年後も正しいとは限りません。

スティーブ・ジョブスは伝説のスタンフォード大学での講演会をこんな言葉で締めくくっています。

"Stay hungry, stay foolish"
(満腹になるな。賢くなるな。みたいな意味)


東京オフィス(満腹)からは以上です。

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