世界で戦えるスキルを身に着けるためのシンプルで残酷な方法

こんにちは。

倉持建設工業、六本木オフィスの山崎です。


市場価値という言葉があります。

近所で評判の漬物作りの名人のA子さんの作る漬物は、ご近所の食卓をにぎわせていますが、市場価値はありません。ちゃんとパッケージして、卸して、スーパーに並んで初めて市場価値を持ちます。

それまでご近所ではA子さんの漬物は日本一や!と絶賛されていたA子さんの漬物は、そこで初めて比較可能な商品となり、世の漬物たちと日本一を競うわけです。

同様に人にも市場価値があります。日本では「まずは人柄がよくないと」と人柄で人材を採用するという奇妙な文化がありますが、海外では、スキルと経験を明確に指定して採用する事が一般的で、人の市場価値はスキルと経験であることが分かります。

日本では、と言いましたが、これまでの日本では終身雇用制度が当たり前だと思われていたので、人に役職を付ける、のではなく、役職に人を付けることが当然だと思われていました。

部長級の実力者が5人いるとしたら、4人は課長にしかなれません。反対に部長級の実力者が一人もいなくても、課長の誰かが部長になれます。

いわゆるポストが空くというやつです。

高度経済成長期に大量採用した団塊の世代などはそのために、担当部長、参事、などの有名無実な役職を量産しました。

しかし日本も変わりました。

先日亡くなった経団連の中西会長が言ったように、すでに会社は終身雇用の維持ができなくなっています。一つの仕事を生涯の仕事と決め、その仕事をやっていれば一生安泰という時代ではなくなりました。

SONYがエレクトロニクスからエンターテイメントの会社になり、PanasonicがBtoBの会社になり、東芝が半導体の工場になってしまった今の時代、企業そのもののおかれている環境すら目まぐるしく変わっています。

これまで「日本」というご近所で評判だったあらゆる人材は、今や世界の人材と同じ棚に並べられ、スキルと経験を比較されます。


ではどうしたら世界で通用するスキルを身に着けることができるのでしょうか?

これはホリエモンこと堀江貴文の本に書いてあって、事あるごとにパクって引用しているのですが、例えば、100万人に一人のスキルを身に着けることはかなり難しいと思います。

世界に80億人ひとがいるとして、100万に一人の人材は世界に8000人しかいないことになります。

しかし、例えば野球のイチローや、陸上のウサイン・ボルトのような人のスキルが100万人に一人だとして、それは一生をかけた凄まじい練習量と、絶対的な才能の双方がないと成立しなそうです。

一流の世界では誰もさぼったりしていません。全員が一流の中で、その中で超一流のスキルを持つものは、それこそ天才と呼ばれるひと握りの奇跡です。

それでは僕らのような凡人には、世界で戦えるスキルを身に着けることはできないのでしょうか?

ホリエモンはそんなことはない、と言います。

例えばあなたのもつスキルが100人に一人くらいのスキルとします。

であれば、100人に一人のスキルをあと二つ身に着ければ、100x100x100で100万人に一人の人材足りえます。

この場合大事なのは、スキル同士が似通ったものでは意味がないということです。サッカーが得意な人が頑張ってフットサルのスキルを身に着けても、市場価値はそれほど増えなさそうです。でもサッカーが得意な人がライターのスキルを身に着けたら、スポーツライターとしての市場価値が生まれそうです。

これからの時代は、せっかく身に着けた100人に一人のスキルなので、これに懸命に集中して、1000人に一人くらいに高めていく・・・という時代ではありません。

なるべく多くの事に興味を持ち、なるべく多くのスキルを身に着け、それを掛け算していく。

そうすれば時代の流れで一つのスキルがダメになったとしても、別の100人に一人クラスのスキルを身に着ければリカバーできます。

1000人に一人のスキルに固執していると、とん挫したときに同じクラスのスキルを身に着け直すのは難しいでしょう。


手前みその話で恐縮ですが、僕は英語を使って海外のクライアントと仕事をしています。

英語を使って仕事をしているのは、50人に一人くらいでしょうか?大したスキルではありません。しかしこれに、電気工事施工管理技士、土木施工管理技士、10年間の実務経験などを掛け算することで、なんとか仕事をやっています。


一つのことに、己のすべてをかけるという美談は、もう終わりました。会社は結婚と同じ、一生を添い遂げるという時代は終わったのです。

なるべく多くの扉を開き、常に情報を更新しましょう。

あなたもきっと、あなたりの100万人に一人の人材になることができるはずです。


六本木オフィスからは以上です。


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