こんにちは。
倉持建設工業、東京オフィスの山﨑です。
未だに誤解されている方が結構いるので、書いておきたいことがあります。
ウィルスとは何かということです。
知ってる人にとっては退屈な内容だと思いますが、おさらいと思って読んでいただければ幸いです。
まずきちんと知っていただきたいのは、菌とウィルスの違いです。
菌・・・生物。細胞を持ち、DNAとRNAを持ち、自分と自分と同じ個体を増やすために生きている。
ウィルス・・・非生物。細胞を持たず、DNAとRNAのいずれかを持ち、生物の機能を利用して自己を増殖させる。
ウィルスは自己増殖ができず、生物を利用して増殖するため、生物学外存在、つまり非生物として扱われています。
そのため、菌の増殖を抑える、抗生物質が効きません。
ウィルスに対抗するためには、ウィルスが人体に及ぼす症状を緩和する抗ウィルス剤か、ウィルスと戦うために生体が作り出す抗体を真似て作るワクチンを摂取するか、自力で復調するかしかありません。
ただ、その構成はタンパク質ですので、タンパク質を破壊する効果がある、アルコール、煮沸消毒、塩素などは通用します。
ただし、エンベロープという機関を持たず、アルコールに耐性があるノロウィルスなどのウィルスも存在します。
ウィルスは近年まで発見されていませんでした。光学顕微鏡で見える大きさではないからです。野口英世も、黄熱病が細菌によるものだと信じていましたが、結果としてなくなりました。黄熱病の原因はウィルスだったからです。
またウィルスは生体に侵入すると、一度自分を分解します。暗黒期とよばれる期間で、そこから生体の機能を利用して増殖し始めるまで、見かけ上存在しなくなります。
自分の部品を一度分解し、設計図として生体に送り込むのです。
基本的に、ヒトに感染するウィルスは、ヒトの生体から作られたウィルスです。ヒトに感染するウィルスを生み出すのはいつもヒトなのです。
ノロウィルスは牡蠣類の中に温存されていますが、牡蠣の中で増殖できるわけではありません。牡蠣の中で、人体に侵入できるチャンスを待っているのです。
ウィルス進化説というものがあります。
ウィルスは生体を渡り歩くため、その遺伝子の一部を生体に残していきます。高等生物ほど、命がめぐるサイクルが長いので、環境に適応するための遺伝子的変化（進化）が起こりにくいと言えます。
その遺伝子的変化を、ウィルスが代替しているという説で、実際に我々の遺伝子の数％はウィルス由来である事がわかっています。
また、ウィルスが直接的な変化をもたらすことも多々あります。西洋では、国家が大きく成長するたびに黒死病（ペスト）によって衰退させられました（ペスト菌は菌で、人獣感染ですが）。
また、人類社会が安定して人の往来が増えてくると、天然痘が猛威をふるいました。
人類の数が爆発的に増えた1900年代初頭には、はじめてインフルエンザが観測されました（スペイン風邪）。インフルエンザはその後も人類を脅かし続けています。
世界的にグローバル化が進んでくると、SARSやMARSが跋扈し、そして今、新型コロナウィルス（SARSⅡ）が圧倒的猛威を奮っています。
ヒトウィルスは常にヒトが作り出したものであり、ヒトの生存を脅かすものですが、ヒトを絶滅させるわけではありません。
ウィルスはヒトからしか作られないので、過半数を死に至らしめることはないのです。このあたりが他生物とは異なります。
ウィルスは、歴史的に多くの変化を人類に強いてきました。それはウィルスの正体がわからなかった過去も、そして今も変わりません。
僕たちは今が歴史的な大きな転換点となっていることを、自覚したほうが良いと思います。
東京オフィスからは以上です。
＊追記
ウィルスは、うがい・手洗いでほぼ確実に予防できます！
またインフルエンザなどの確立されているワクチンは、相当の予防効果があります！
（摂取率はたったの25%！！）
大切な家族や仲間を守るために、できることはすべてやりましょう！
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