閑話休題 たわいもない、車のはなし

こんにちは。

倉持建設工業の山﨑です。

ちょっと連載に疲れたので、たわいもない話をさせてください。


ヒュンダイ傘下のKIAが、Appleの自動運転車Apple carの製造下請になる、というニュースが結構実しやかに出ています。

KIAをAppleが選ぶかは別にして、今後○○カーは滅茶苦茶増えると思っていて、AmazonカーとかFacebookカーとかも出てくると思います。

#softbankカーもね



歴史的に、ハードとソフトの主役交代劇は必ず起きてきました。

MicrosoftはかつてPCを販売していましたが、やがてOSを販売するようになり、いまやクラウドをサブスクしています。

#もはや何も売っていない


ほとんどの携帯電話製造会社は言わばGoogleの Androidの下請産業です。

レコード会社はいまや記憶媒体を販売する会社から知財権の管理会社になりました。

テレビで、テレビ放送だけを見る人は今や少数派でしょう。


同じように、自動車業界でもソフト開発会社がハード会社を上回るようになると思います。そんなわけないと思う人は、今やAppleの下請会社になった東芝を見てみてください。

トヨタがGoogleのソフトウェアを積むための自動車を作っている未来はそう遠くないかもしれません。

ハードの自動車は最低限の安全スペックで作り、ソフトウェアがそれを制御するという時代はもうすぐそこまで来ていそうです。


あらゆる場面でソフトウェアを作る人たちは、必ずハードウェアを作る人たちを凌駕します。これはハードウェアを製造することが、ソフトウェアを製造することよりも難しいからではありません。

ハードウェアは、ある意味誰にでも作れるからです。

#いや、あの、説明するので殴らないでください。


科学とは再現性です。100人やれば100人出来ることが科学です。リンゴを落とせば地面に落ちて砕けるのは、100人やれば100人が出来ることです。あなたが水を加熱すれば必ず100℃で沸騰しますし、鉄を加熱すれば1万2千度で融解します。

万有引力、熱力学の第2法則、ケプラーの法則、質量保存の法則、などなど。中学高校で習う物理法則は、この宇宙のどこでも通用する法則で、誰がどうやっても必ず同じ結果になります。

これがハードウェアの再現性です。設備さえあれば、地球上のどこでも再現することが可能で、いずれかならず多くのライバル企業を生み出します。


ではソフトウェアには再現性はないのか?

ところがどっこいハードウェア以上の再現性があります。データなので、簡単にコピー可能です。ここで重要なのは、完璧なシステムを作ることは誰にもできないということです。ソフトウェアとは、データを打ち込んだときに出してくる回答です。したがって、データの入力量が多ければ多いほど正答に近づいていきます。

なので、システムをだんだんと完璧に近くしていく競争が、世界中で起きています。


インターネットの普及は、完成した製品を世の中に送り出すという、それまでの常識を覆し、データを収集してソフトウェアをガンガンアップデートしていくというあたらしい時代に突入しました。

これが、現代でもっとも価値があるのはデータであるといわれる所以であり、GAFAやMicrosoft、テスラ、中国のBATHなどが如何に他社に先んじてデータを収集しようとしているかという問いに対する答えです。


なので、今日のたわいもない話は、自動車は早晩スマホやネットブックみたいな、手軽に買い替え可能なコモディティになるよ、という話でした。


東京オフィスからは以上です。

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