東京オフィスが六本木に移転したことと世界戦についての補足

こんにちは。

倉持建設工業、東京オフィス改め、六本木オフィスの山崎です。

この度、倉持建設工業東京オフィスは、秋葉原から六本木に移転しました。名前も六本木オフィスに改称します。

箱が変わったからと言って、中身が劇的に変わるわけではないので、道行く人がおしゃれすぎて恥ずかしくて、六本木一丁目の駅を出たら足早にオフィスに逃げ込む毎日です。

#みんなどこであんな服を買っているのでしょう



気が付けば一か月も更新をさぼっていたので激務に忙殺されていたので、久しぶりにBloggerにアクセスしたのですが、前回書いた「世界戦を考える」という記事が結構伸びていたので、この二か月間で考えたことを少し補足しておこうと思います。


前回の記事のテーマは、建設業で世界戦に臨むには海外で活躍できる人材を育てるしかない!という、今書いてみたら当たり前すぎる内容でした。

ただこの2か月間で、外国語人材を雇用して建設業の知識を教え込むだけでは不十分だな、と感じています。

僕は言語の壁が日本の事業者にとって外資系企業との取引の障害になっていると誤解していました。しかしこの2か月間、米国人と仕事をしていて感じたのですが、最大の問題は言語の壁ではなく、考え方、マインドセットの問題だと今は思っています。

今回請け負っている仕事は電気工事なのですが、ちょっと事情があって、元々契約していたほかの会社からうちへの乗り換えのような形です。

元々契約していた会社の仕事がどうもうまくいっていないので、Sho(僕のこと)のところも仕事に入ってくれないかという感じで言われたのですが、最初は何がどううまくいっていないのかわかりませんでした。内容自体は、LED照明に関する簡単な工事で、複雑な内容だとは思えなかったからです。

しかし現場に入ってすぐにわかりました。

それは、設置すべき器具が、我々が元請会社から説明された施工内容とは、まったく異なる形で設置されていたからです。

それらを取り外して設置し直す作業をしながら、僕はずっと考えていました。

どうしてこんなことになったのか。

聞けば元々の会社は日本の電気工事会社ですが、通訳もいて、言語の壁が最大の障壁というわけではないようでした。

しかしひょっとして誰も施工管理していないのかなと思うくらいに、まったくもって仕事がうまくいっていません。というか、仕事の内容を完全に誤解しているとしか思えません。

お客様があることなので内容は詳細には記載できませんが、例えるならば、Bluetoothでプリンタをつないでほしいと依頼したら、LANケーブルがぶっささっていた、というくらい意味の分からないひどい誤解です。

考えに考えて僕は結論しました。

この施工を行った会社は、自分で考えたんだな、と。

元請会社から説明はあったはずなのですが、しょせん外国人が言っていること、電気のことなんて分かってないだろう、と高を括って、与えられた器具を見て、自分で考えて施工したのでしょう。

この工事は、施工した人の中では理にかなった当然の工事なのかもしれません。さっきの例で言えば、たしかにプリンタは動作するわけです。しかしそれはクライアントの要望からは大きく外れています。それに対して、その会社からは「資料が不足している」というクレームが来たそうです。

最早意味が分からないわけですが、こういったトラブルは、外資系の企業にいる友人らから日常的に耳に入ってきます。

これまで人のした仕事を後から手直しすることなどなかったので、何が問題なのかいまいちピンと来ていませんでしたが、今回分かった気がしています。

クライアントの要望通りに仕事を完成させること、は世界の常識だと思いますが、日本では曖昧な要望に対して現場が知恵を出して対応する、ということが常識になっています。上からのひどい指示にも関わらず現場の判断で~、みたいな話がとかく美談になりがちです。

もちろん、設計時に設計士が持っている情報と、現場の情報の間には大きな開きがありますので、実際の現場ではワークしない図面というのは多々あります。

しかしだからと言って、クライアントの要望をこっちで勝手に想像して(あるいは完成形を勝手に決めつけて)しまうのは、乱暴すぎるのではないかと思います。

問題点があるならそれをクライアントに説明し、分からないことがあるなら書面で質問して回答をもらい、変更点はあとから見てわかるように明確にする。

こうしたマインドセットをきちんと社員に教育し、徹底させることが重要であると今は感じています。



六本木オフィスからは以上です。

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